終活、というわけではないのだけど、CD/DVDを処分しはじめた。
かつてハードディスクにはいり切らなくなったデータをCD/DVDへ焼きだしていたのである。当時のハードディスクは1Gとか、2Gとかそんなものでいい気になって保存していた。二十枚近くある。
それでもこれだけのデータが今の——一世代前のだけど——、ハードディスクに納まってしまう。いったいあの日々はなんだったんだろう。
しかも今はそもそもハードディスクに保存すること自体、なくなった。
ネットがあるから。
考えてみれば、かつてはフロッピィディスクが山ほどあったんだよな。処分してしまったけれど。DOS時代の遺物だ。データをフロッピィディスクへ吐き出していた。ハードディスクの容量が20Mで、むちゃくちゃ、大容量だと思っていた時代。
そういえば、山ほどあったカセットテープも捨ててしまった。
引っ越しで捨てざろう得なかったのだけど。
かつてレンタルレコード店というものがあったのだ。まだ、CDもなく、ビデオテープも存在しなかったころ。ウォークマンが時代をつくった時代。
そのあとに買い集めたビデオテープもすでに手元にはない。音楽CDもそうだ。iPhoneにいれてしまったので手元にもっておく意味がなくなってしまった……。
思えば、あの日々はなんだったんだろう。
それぞれの日々ではそれなりに一生懸命だったはずなのに。
いろんなものを手元に残そうとしていたのに。
今や何も残っていない。