2011年12月24日土曜日

ガブリエル・ウォーカー「スノーボール・アース: 生命大進化をもたらした全地球凍結」



 地球はかつて全面的に凍結していた!

 はじめてそんな話に出会ったのはたしかNHKのドキュメント番組でだった、と思う。過去に地球全体が氷結し、氷の世界になったことがあるという。聞いたこともなかったのでなんだこの話は? と思ったことをはっきりと覚えている。しかもそれは何度も起き、生命の爆発的な進化に関係していた……というような内容だったと思う。
 どうやら元ネタはガブリエル・ウォーカー「スノーボール・アース: 生命大進化をもたらした全地球凍結」だったらしい。

 実際にはまだ、全地球凍結と生命の進化との関連はあきらかにされていないようだけれど、全地球凍結ということは実際に起きていたようだ。うーむ。ちょっと星野之宣のマンガを思い出した。「巨人たちの伝説」ではなく、短編の方。

 つくづく思うのは科学というものはひとりの天才の手によってなるのではなく、何人もの知の積み重ねなのだな、ということ。

 それにしてもこの間、観たスコット・デリクソン監督「地球が静止する日」がどんなに傲慢な映画かが、よくわかる。あの中で地球は人類によって滅びようとしている、というような考えで、地球を救うために人類を滅ぼす、と異星人が行動するのだが、なんとまぁ。人類なんて地球がちょっと凍結してしまえば、簡単に滅んでしまうだろうし、人類がどんなにどたばたしたところで地球は我、関せず、プレートは移動していくだけなんだよなぁ。