2012年11月18日日曜日

iPad mini到着

 
 iPad miniを買うことにした。
 ほとんど唐突に。
 というのも今、持っているiPad2と大きさ以外はまったく同じで、重さが半分だと知ったからだ。同じディスプレイ解像度なのでアプリも同じように使える。iPhoneのアプリをiPadで使うようなみじめな思いとしなくて済む。
 ほとんど生活がかわるほど、iPadの影響はあったのだけれど、唯一、不満なのは重いということだった。それが克服できるかもしれない。
 よし。買おう。競馬で勝ったら。
 そう決意した翌日、ひさしぶりに競馬で勝ってしまった。
 神の声を聞いた、といっても過言ではあるまい(笑)。

 それに左肩がおかしくなったということもある。いわゆる五十肩だと思うが、原因のひとつはiPad2のせいだとにらんでいる。というのもiPad2を買ってから家にいるときは、以前のようにパソコンを使わずに延々、iPad2でネットサーフィンしていたからだ。そのあいだ、ずっと左手でiPad2を支えているのだ。そりゃ、左肩がおかしくなってもへんじゃない。
 切実に軽くしたかった。

 今朝、iPad miniが到着した。
 実物を見るのもはじめてなら触れるのもはじめてだった。
 のけぞるぐらい軽かった――おそろしいことにiPhone4Sよりも軽く感じた。もちろん錯覚にちがいないのだが、iPad miniのあとに持つと、iPad2が信じられないぐらい重い。
 これは――。
 もうiPad2にもどれない。
 そう思わされてしまった。
 Appleさん、あんたの勝ちだ……。

2012年11月13日火曜日

アミール・D・アクゼル「天才数学者列伝 数奇な人生を歩んだ数学者たち」


アミール・D・アクゼル「天才数学者列伝 数奇な人生を歩んだ数学者たち」

 1÷3の結果はコンピュータで表現できないよなぁ、と思っていた。0.33333...(あと無限につづく)だから。でも分数としてなら表現できるよなぁ。つまり「1/3」である。何でそうしてないのだろう?
 浮動小数点という丸めが発生するものをつかっているんだろ?
 馬鹿なのはぼくだった。
 まぁ、結果はあきらかだったのかもしれないのだが――アミール・D・アクゼル「天才数学者列伝 数奇な人生を歩んだ数学者たち」を読むまでそのことに気づかなかった自分に愕然とした。なんとぼくは無理数は分数で表現できると考えていたのだ。整数の間(たとえば、0と1の間)の小数はすべて分数で表現可能だと。
 実はそうでないのだが、それは「神は数である」とするピュタゴラス学派自身がピュタゴラスの定理によって数(整数と分数)で表現できないものがあることを証明してしまったという。ずいぶんと昔の話である。
 何が愕然とするってぼくはピュタゴラス学派のこのエピソードについては知っていたのだ。アルトゥーロ・サンガッリ「ピュタゴラスの復讐  数学ミステリー」で読んだし、たしか別の本でも読んで知っていた。
 なのにまったく気づいてなかった。
 馬鹿である。
 ずっと有理数についてかんちがいしてたんだなぁ……。この歳になるまで。歳は関係ないけど。

2012年11月7日水曜日

エラリー・クイーン「フランス白粉の謎」


エラリー・クイーン「フランス白粉の謎」

 「ローマ帽子の謎」につづいてあまりのおもしろさにひっくり返ってしまった。再読なのに――どこのどいつだ。ミステリは再読できないなどとしたり顔でいったやつは。まぁ、内容を忘れていたということはあるかもしれないがそれにしても。
 あまりのおもしろさになかなか、読み進められなかった。もったいなくて数ページ、読んでは「おもしれー」とか「すげー」とかいって本を閉じていた。おそろしいことに最後のクイーン警視のつぶやきは覚えていて――というか、エラリー・クイーンの名前を聞くと自動的に思い出してしまうほど印象に残っていたのだが、「フランス白粉の謎」だったとは。しかも今回、読んだ新版では旧版とはちがう版をつかっていて最後のクイーン警視の言葉がちがうことすらわかった。旧版には注釈があったのだ。そのことすら思い出した。すっかりエラリー・クイーンのどこかの短編でのシーンだとばかり思っていたのだが。
 それにしても自分がいかに松本清張の「本格ミステリはお化け屋敷」説に毒されていたか、わかって慄然とする。松本清張がエラリー・クイーンをどう評価していたのかは知らないけれど、「ローマ帽子の謎」は劇場、「フランス白粉の謎」はデパート、「オランダ靴の謎」は病院を舞台にしている。この現代的ともいえる設定はまるで「高層の死角」でホテルを、「新幹線殺人事件」で新幹線を舞台にした森村誠一みたいじゃないか。社会派ミステリの雄だった森村誠一に。
 あー、何てことだ。人生、失敗した。

2012年11月6日火曜日

炭水化物を制限してみた

 まぁ、今年になって歳ということもあって体調が悪いとは思っていた。やたらと眠くなる。自律神経がおかしくなったのか、と思ったが、どうも食後、一時間ぐらいして爆裂に眠くなる。たとえば、昼にうどんを食べると、眠らずにいることはほとんど不可能だった。頭は回らなるし、手足の血管にスポンジが詰まったような感じ。眠れば、それは解消されるのだが――どうもおかしい。
 昼寝したときでも30分ほどで目は醒めていたのだが、それがどうも1時間半ほど寝てしまう。昏睡したように。
 糖尿病を疑った。
 もしかしたらイニシュリンショックみたいなことを起こしているのではないか、と。食事で血糖値が上がってそれを下げようと過剰にイニシュリンを分泌しているのではないか、と疑った。ただ、空腹のときに砂糖を摂取して(缶コーヒーとかで)低血糖になってふらふらになるのとはずいぶんと感じがちがっていた。
 ある日、夕食にコンビニ弁当を食ったところ、ほとんど昏睡するように二、三時間、眠ってしまった。それで身体の変調を確信した。

 ググってみた。
 キーワードは何にしたか、わすれてしまったが、どうも精白米や精糖、小麦粉など白い精白された炭水化物を摂取していることで、現代人はそういう症状を起こす可能性がある、というサイトを見つけた。人間は血糖値が下がっても眠くなるが、上がっても眠くなることがあるのだという。そのサイトでは一週間ほど精白されたものを食べるのをやめてみるとよい、とアドバイスしていた。
 たしかにそのような話は聞いたことがあるな。
 そうやって自分の生活をふりかえってみると、朝、食パン2枚、昼、うどん、夜、丼飯――とどう見ても精白された炭水化物ばかり取っている。元々、ロバート・ハースの「食べて勝つ」を読んで炭水化物中心の食事にしていた。
 しかし、よくよく考えてみると、あの本はアスリート向けで今や一年間に五回ほどしか、ウィンドサーフィンをしない――それ以外の運動はいっさいしないぼくにとっては適当ではないのではないか。

 というわけで食パン、うどん、ごはんの摂取をやめた。たぶん白くないものならだいじょうぶだろうから、とパスタ、じゃがいもなどはOKにした。朝はバナナと牛乳だ。昼はゆで卵、チーズ、牛乳。あるいはドーナツ。夜はスパゲティとか、ごはんなしの野菜炒めとか。当然、小腹が空くのでそこはお菓子を我慢せずに食べた。
 三ヶ月ほどがすぎた。
 驚いたことに体重が減った。別にダイエット目的ではなかったのだが、摂取カロリーが制限されていたせいだろう。最近では間食が増えてきているが。
 食後の眠けについてはたしかに炭水化物系の食事ではなければ、眠くならないことが判明した。ついこのあいだ、菓子パンを食べて眠くなって爆睡してしまったから症状は改善されていないような気がする。それでもだいぶんましにはなっているようだ。



後日談