アミール・D・アクゼル「天才数学者列伝 数奇な人生を歩んだ数学者たち」
1÷3の結果はコンピュータで表現できないよなぁ、と思っていた。0.33333...(あと無限につづく)だから。でも分数としてなら表現できるよなぁ。つまり「1/3」である。何でそうしてないのだろう?
浮動小数点という丸めが発生するものをつかっているんだろ?
馬鹿なのはぼくだった。
まぁ、結果はあきらかだったのかもしれないのだが――
アミール・D・アクゼル「天才数学者列伝 数奇な人生を歩んだ数学者たち」を読むまでそのことに気づかなかった自分に愕然とした。なんとぼくは無理数は分数で表現できると考えていたのだ。整数の間(たとえば、0と1の間)の小数はすべて分数で表現可能だと。
実はそうでないのだが、それは「神は数である」とするピュタゴラス学派自身がピュタゴラスの定理によって数(整数と分数)で表現できないものがあることを証明してしまったという。ずいぶんと昔の話である。
何が愕然とするってぼくはピュタゴラス学派のこのエピソードについては知っていたのだ。
アルトゥーロ・サンガッリ「ピュタゴラスの復讐 数学ミステリー」で読んだし、たしか別の本でも読んで知っていた。
なのにまったく気づいてなかった。
馬鹿である。
ずっと
有理数についてかんちがいしてたんだなぁ……。この歳になるまで。歳は関係ないけど。