まぁ、今年になって歳ということもあって体調が悪いとは思っていた。やたらと眠くなる。自律神経がおかしくなったのか、と思ったが、どうも食後、一時間ぐらいして爆裂に眠くなる。たとえば、昼にうどんを食べると、眠らずにいることはほとんど不可能だった。頭は回らなるし、手足の血管にスポンジが詰まったような感じ。眠れば、それは解消されるのだが――どうもおかしい。
昼寝したときでも30分ほどで目は醒めていたのだが、それがどうも1時間半ほど寝てしまう。昏睡したように。
糖尿病を疑った。
もしかしたらイニシュリンショックみたいなことを起こしているのではないか、と。食事で血糖値が上がってそれを下げようと過剰にイニシュリンを分泌しているのではないか、と疑った。ただ、空腹のときに砂糖を摂取して(缶コーヒーとかで)低血糖になってふらふらになるのとはずいぶんと感じがちがっていた。
ある日、夕食にコンビニ弁当を食ったところ、ほとんど昏睡するように二、三時間、眠ってしまった。それで身体の変調を確信した。
ググってみた。
キーワードは何にしたか、わすれてしまったが、どうも精白米や精糖、小麦粉など白い精白された炭水化物を摂取していることで、現代人はそういう症状を起こす可能性がある、というサイトを見つけた。人間は血糖値が下がっても眠くなるが、上がっても眠くなることがあるのだという。そのサイトでは一週間ほど精白されたものを食べるのをやめてみるとよい、とアドバイスしていた。
たしかにそのような話は聞いたことがあるな。
そうやって自分の生活をふりかえってみると、朝、食パン2枚、昼、うどん、夜、丼飯――とどう見ても精白された炭水化物ばかり取っている。元々、ロバート・ハースの「食べて勝つ」を読んで炭水化物中心の食事にしていた。
しかし、よくよく考えてみると、あの本はアスリート向けで今や一年間に五回ほどしか、ウィンドサーフィンをしない――それ以外の運動はいっさいしないぼくにとっては適当ではないのではないか。
というわけで食パン、うどん、ごはんの摂取をやめた。たぶん白くないものならだいじょうぶだろうから、とパスタ、じゃがいもなどはOKにした。朝はバナナと牛乳だ。昼はゆで卵、チーズ、牛乳。あるいはドーナツ。夜はスパゲティとか、ごはんなしの野菜炒めとか。当然、小腹が空くのでそこはお菓子を我慢せずに食べた。
三ヶ月ほどがすぎた。
驚いたことに体重が減った。別にダイエット目的ではなかったのだが、摂取カロリーが制限されていたせいだろう。最近では間食が増えてきているが。
食後の眠けについてはたしかに炭水化物系の食事ではなければ、眠くならないことが判明した。ついこのあいだ、菓子パンを食べて眠くなって爆睡してしまったから症状は改善されていないような気がする。それでもだいぶんましにはなっているようだ。
後日談