2014年11月24日月曜日

笠井潔/白井聡「日本劣化論」

 笠井潔/白井聡「日本劣化論」

 このところ考えていたり、感じていた違和のいくつかのことに答え(なのか?)を得た。無知ゆえに気づいてなかったこともふくめて。
 たとえば、ウクライナ騒乱スコットランド独立住民投票などを見て世界的に独立運動が活発になっているのではないか、と思っていたのだけれど——香港のデモもあり——、日本でも沖縄の独立運動ということがありうるという認識はまったくなかった。
 なんとなく、アメリカからの沖縄返還ということがあったので最初から日本の一部だと思っていた。たしかに元々は琉球王国として別の国だった。

 それにしても「(憲法)九条支持と安保反対は両立し得ない」という話には唖然としてしまった。あきれた、という意味ではない。逆だ。論理のバックグランウドには「例外社会」で示された考え方——冷戦もまた、世界国家を析出するための闘いだった、という——あるのだが、おそらく311を経て深化した考えなのだろう。
 「例外社会」で提示された「複岐する実存」——今だによくわかっていない——は放棄されたのか、どうか、わからないが、その前に国家の解体ということを視野にいれていれはじめているらしい(以前からだったかもしれないが)。
 たのしい。
 へんな言い方だけど。