2014年11月5日水曜日

ザック・スナイダー監督「エンジェル ウォーズ」

 ザック・スナイダー監督「エンジェル ウォーズ」

 「Sucker Punch」の予告編が最高にかっこよかった。
 Youtubeで関連動画を観まくり、公開されたら絶対、観に行かなきゃあな、と思っていたらなんとすでに公開されてしまったあとだった。海外にアップされた動画ばかり観ていたので全然、気づかなかったのだ。ザック・スナイダー監督の「エンジェル ウォーズ」がそれである。
 しかたないのでAppleのオンデマンドで視聴した(ちょうど配信が開始されていてそれで公開されていることに気づいた)。
 いわゆる夢と現実を行き来するタイプの話で——「エルム街の悪夢」とか、村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」みたいな——、でも三重構造というのはめずらしい。はじめて観たような気がする。

 現実:精神病院
 夢:キャバレー
 夢の中の夢:ハイパーアクション空間

 「夢」と「夢の中の夢」は強く関連していて、「夢」の中での逃げ出すためのアイテムを手に入れるための行動が「夢の中の夢」のハイパーアクションにシンボライズされている、という構造になっている。「夢」と「夢の中の夢」を何度も行き来して最終的にある女性のみが脱出に成功する……。そのためもあってなんとなく、ハッピーエンドっぽい終わりになっているのだが、いろいろ考えていたらけっこうきついラストだと気づいた。
 たとえば「ドグラ・マグラ」のような一場の夢。
 うーん、すごいな。
 あとで考えて印象がすっかりかわってしまう映画というのもあるんだなぁ。
 今でも思い出すたびにちょっと悲しくて涙ぐんでしまう。