2009年10月8日木曜日

アルフレッド・ヒッチコック監督「めまい」



 元々、ヒッチコックは大好きなんだけど、不満が少しだけあって前半はむちゃくちゃおもしろいのに、どうして後半は失速してしまう傾向があるんだろう、と。まぁ、前半の伏線を回収して謎を説明しなければ、いけないのでそれはあたりまえの話なのかもしれないが――。
 ところが「めまい」は逆に後半になると、むちゃくちゃおもしろくなる。前半がヒッチコックにしてはサスペンス不足と思わせるのを我慢して見る価値があるほど。しかも最後の最後に驚天動地というわけではないが、叙述トリックが仕掛けられていてあっと思ってしまった。結構、評価高し。
 ただ、もったいないのは映像と音がリマスターしたもので、それがボーナストラックでいっているほどよくないこと。公開当時の状態で観たかった。