2009年10月28日水曜日

レナード・ムロディナウ「たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する」


 「たまたま」を読みながらしきりに既視感を覚えてしかたがなかった。
 たしかに「まぐれ」とコンセプトは近いけど――実際には「まぐれ」の方が強烈で不確定性に寄っている――、なんだろう。ラプラスが確率論を応用して惑星の位置を計算したという話をどこで読んだのだろう、と思っていたらようやく思い出した。アダム・ファウアーの「数学的にありえない」だった。こちらはエンターテインメントだが。
 なんか、このところ、統計や確率がらみの本をよく読んでいる。世の中のはやりなのか。よくわからないが。たんに自分の興味がそっちに向いているだけという気もする。みたび、競馬をはじめたぐらいだから。
 そして、「たまたま」を読んで勝間本を読むたびに覚えていた違和感の原因が少しだけわかった。たとえば、「起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術」の中ではじめて書いた本は売れず、売れている本を研究して次に書いた本がベストセラーになった、というようなことが書いてあったのだが――「たまたま」の文脈でいえば、それは次のようになる。
 ――たまたまなんじゃね?
 そうなんだよな。結果を意識的に選択できたような書き方が違和感なのだ、とようやく了解できた。そして、そう感じるのはもしかしたらぼくがギャンブルに耽溺するタイプの人間だからなのかもしれない。