2021年8月10日火曜日

アダム・クチャルスキー「感染の法則:ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで」

 COVID-19のパンデミックで集団免疫を獲得するには免疫獲得者の割合が70%、必要だという。
 疑問だった。
 なぜ、70%なんだ?
 ニュース記事は専門家がそういっている、と説明しないし、専門家の記事はさも当然といわんばかりだ。なぜだ。理由がわからん。
 アダム・クチャルスキー「感染の法則:ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで」を読んでやっとわかった。

その近縁種(引用注:SARSウィルスのこと)で2020年に大きく広がったCODIV-19ウィルスも、何の対策を講じない場合、Rは同じく2〜3だった。

 Rというのは統計用のRのことではなく、 再生産数のことだ。一定期間に一人が何人に感染させるか、という数値。3ということは、感染者一人から感染者三人に増えるということ。次のステップでは3×3で、九人になる。次は27人。ネズミ算式に増加する。
 なので、次の感染者三人のうち、二人がワクチンで免疫を獲得していれば、感染者一人から感染者一人しか増えないことになる。つまり、2÷3で、0.6666666666666666で、繰り上げて(人は小数点になれないので)70%の人間が免疫を獲得できれば、感染者は増加しなくなる、ということらしい。

 でもその70%すら達成できてないんだよなぁ。どの国も(中国は達成しているかもしれない)、と思っていたら。

デルタ株、水痘に匹敵する感染力 CDCの内部資料が警告

CDCの資料によると、デルタ株は1人の感染者が平均8~9人に感染させる。これは水痘と同程度。一方、変異前のコロナウイルスは通常のかぜと同じく1人の感染者から約2人にうつるという。

 って、だめじゃん。