最初に出版されたハードカーバーの「哲学者の密室」には手がでなかった。書店ではじめて見かけたときからタイトルに心魅かれて読みたい、と痛切に思っていたのだけれど。あまりにも本がぶ厚く、文庫か、せいぜい新書でしか、本を読んでなかった当時のぼくには敷居が高すぎた。
シリーズの四作目ということもある。
当時、未読だった「バイバイ、エンジェル」「サマーアポカリプス」「薔薇の女」のことは承知していたし、それを読んでからだな、と思って書店に行くたび、背表紙を眺めていた。
それがノベルズになり、文庫にもなってしまった。なんとか「バイバイ、エンジェル」と「サマーアポカリプス」——実際に読んだのは「アポカリプス殺人事件」という角川文庫版——まで読んだのだけれど。
それが何の気の迷いか、いきなり「吸血鬼と精神分析」を読んでしまった。シリーズ六作目である。三、四、五作を読んでいなくても非常におもしろかったし、問題なかったのだが、ただ一点、違和感があったのが、語り手のナディア・モガールと矢吹駆の関係。たぶんシリーズにしたがって変化しているのだろう。あわてて笠井潔「薔薇の女―ベランジュ家殺人事件」を読んで、ようやく「哲学者の密室」にたどりついた。
あまりに凄い作品で、唖然となってしまった。
何これ。もしかしたらここからさらにレベルアップしていっているのか、このシリーズ。
2015年8月24日月曜日
笠井潔「哲学者の密室」
2015年8月21日金曜日
2015年8月20日木曜日
ジョージ・A・ロメロ監督「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」
あまりの傑作ぶりに見終わって茫然としてしまった。
「ランド・オブ・ザ・デッド」も悪くなかったけれど、こちらは半端ない傑作だった。ゾンビ映画という意味では最高傑作の「ゾンビ」にはおよばないかもしれないが、映画としてみると、こちらもすばらしい。むしろ好みだ。
最近、多い映画の中で撮影された映像を観ている、というスタイル—— マット・リーヴス監督「クローバーフィールド/HAKAISHA」とか——を採用しているのだが、その究極ともいえる映画かもしれない。
2015年8月19日水曜日
2015年8月18日火曜日
荒木飛呂彦「荒木飛呂彦の漫画術」
2015年8月17日月曜日
冲方丁「光圀伝」
2015年8月14日金曜日
スティーヴン・ソダーバーグ監督「アウト・オブ・サイト」
2015年8月12日水曜日
2015年8月11日火曜日
ジョージ・A・ロメロ監督「ランド・オブ・ザ・デッド」
2015年8月10日月曜日
2015年8月7日金曜日
デイビッド・クローネンバーグ監督「ザ・フライ」
さすがクローネンバーグ。
主人公が壊れはじめてからが本領発揮で、気色悪くてすっかり目が離せなくなる。ラストなど、ジャン=ピエール・ジュネ監督「エイリアン4」と似た哀しみすら覚え、涙ぐんでしまった。
2015年8月6日木曜日
ケヴィン・グルタート監督「ソウ 6」「ソウ・ザ・ファイナル」
ケヴィン・グルタート監督「ソウ 6」
ケヴィン・グルタート監督「ソウ・ザ・ファイナル」
ようやく「ソウ」の続きを観た。
「5」でパワーダウンしてしまったか、と思っていたけれど、どうしてどうして「6」では最後に、やられたっ、と唸ってしまった。これって叙述トリックやん、と。すっかりだまされてしまった。
2015年8月5日水曜日
ロン・アンダーウッド監督「トレマーズ」
ロードショーのときに何の予備知識もなく、偶然、観てすぐに、ヒャッハーッ、とうれしくなった一本1。ツボに入りまくりのB級映画だった。何年かぶりに(十何年?)、観てまた、ヒャッハーッ、となった。やはりおもしろい。好きだわ〜、こんな映画。
2015年8月4日火曜日
テイラー・ハックフォード監督「PARKER/パーカー」
予告編を見たときはすぐに気づかなかった。
いつものジェイソン・ステイサムのアクションものか、と思っていた。ふと気づいた。えっ? パーカー?
おいおい、まさか、リチャード・スタークの悪党パーカーが原作か?
俄然、観る気になった——リチャード・スタークは読んだことはないけれど、本名(だったと思う)のドナルド・E・ウェスクトレイクの「ホット・ロック」はお気に入りだった。もっとも最初は本ではなく、ロバート・レッドフォードが主演していた映画の「ホット・ロック」だったけれど。
ストーリーにひねりが効いていて、ジェニファー・ロペス演じる薹が立ちはじめた不動産セールスレディもいい。ラストの終わり方も。いやぁ、満足。
最後のテロップに「ドナルド・E・ウェスクトレイクに捧ぐ」の一文がでてきてにやりとしてしまった。