2021年5月27日木曜日

小林正樹監督「怪談」

 オムニバスということもあって黒澤明の「夢」を思い出した。「夢」の方が全然、後だけれど。
 いい映画だった。

 わりとBGMなしのシーンがあり、最近はあまり見かけないなぁ、こういう演出。
 そういえば、「2001年 宇宙の旅」を映画館で観たとき(ロードショーではない)、冒頭で真っ暗で無音のシーンがつづくのだけど、いきなり観客のひとりが「フィルム、かかってねーぞっ」と怒号を上げた。

1 黒髪

 三國連太郎が若く。

2 雪女

 仲代達矢の甘えたはにかんだ笑みに、あれ、こういう役者だっけ、と驚いた。どうも黒澤映画で、三船敏郎とからむ役のイメージがあったかららしい。なるほどねぇ、「野獣死すべし」で伊達邦彦をやったわけだ。未見だけど。なんとなく勝手に納得した。

3 耳無芳一の話

 有名な話なのに、どうして芳一のところに、武者がやってくるのか、全然、思い出せなかった。
 真崎守がこの話をベースにしたマンガを描いているのだけど 1、それが頭の中を回ってしかたなかった。あと、諸星大二郎の「あんとく様!」

4 茶碗の中

 小松左京がこんなタイトルの作品を書いてなかったっけ?

Footnotes:

1

切られるのは耳ではない。