* Sail:CORE 5.7(NEIL PRYDE) Board:NG ACP 260
時刻 | 帆走時間 | 帆走距離 | 最高速 | 平均時速 |
---|---|---|---|---|
13:24-13:43 | 19分 | 19km | 41.1 | 8.5 |
13:46-14:05 | 18分 | 18km | 43.2 | 7.2 |
14:18-14:27 | 9分 | 9km | 47.9 | 6.5 |
14:28-14:47 | 19分 | 19km | 37.9 | 6.9 |
14:49-14:56 | 7分 | 7km | 25.5 | 4.4 |
15:04-15:27 | 23分 | 23km | 39.1 | 10.7 |
15:33-15:46 | 12分 | 12km | 42.6 | 10.3 |
16:01-16:37 | 35分 | 35km | 43.3 | 9.4 |
16:47-16:51 | 4分 | 4km | 43.3 | 15.5 |
16:59-17:04 | 5分 | 5km | 38.8 | 12.5 |
17:10-17:16 | 6分 | 6km | 40.0 | 18.1 |
17:19-17:20 | 0分 | 0km | 14.0 | 5.8 |
11時に到着したときにはすでに南が入っていて湖面にはフローラインが見えた。
しかし、まだだれも出艇していない。どこかのフリートが合宿しているようなのだが——そうこうしているうちに、人がさらに集まってきた。
面識はないが、石丸謙二郎さんとか。
日向にセッティングしてあるセイルが熱膨張でデスマストする小気味よい音が響く。
さすが夏の本栖湖——油断ならない。
吹き上がりそうで吹き上がらないところも夏の本栖湖だった。気もそぞろで落ち着いてウェイティングしていられなかった。我慢に我慢を重ね——普段ならもう出艇してしまっているところをさらに待ち、そろそろか、と準備したら十数艇のウィンドがごっそり湖面に出ていた。
晴れてはいるが、雲がかかっているらしく、薄曇りぎみだった。
若干、風も東に振れている。
出艇してみると、夏らしく、微妙な風。しかも沖合いで風が止まると、東に極端に風が振れる。風が止まる前兆かも、と戦々恐々としていた。それでも最初の一本目のポートでジャイブに成功し、今日の気分はプラス。
ぷかぷかと湖面に浮かんですごし、14時20分ごろ、ラッキーブローに遭遇した。
きれいにつづくブローでひさしぶりにセイルのリーチがばたついた。しかも水面にギャップもなく、きれいな平水面だった。速い。一瞬、下らせてさらに加速しようか、と思ったが、止めた。
それでもこれは今までの最高速が出た、と確信した(47.98km/h)。
案外、乗れるもんだなぁ、夏でも。
自分で感心した。
ところがそうではなかった。
3時を回り、雲が晴れてピーカンになったとたん、すっかり乗れなくなってしまった。
風は上がったのだが、生暖かく、そのせいで風が軽い——そんな感じだった。うまくプレーニングできない。暖かいのは下界の熱が運ばれてきているためだろう。水もぬるま湯のようになっていた。
しばらく苦しんでいるうちに、風速が増したのだろう。
スタボーはわりとプレーニングできるようになったのだが、しかし、上りを取れず、ポートもきちんとプレーニングできないため、魔のトライアングルにはまってしまう。何度も何度もボートを引いて風上に歩く。
一本、行っては風下に着岸するというていたらくであった。
そんなことをくりかえしているうちにふと、気づく。
——あれ? スケグ、まちがってね?
うっかりと、普段、使っているフィンではなく、ひとつ下のサイズのフィンを使っていた。これかっ! このせいかっ!
道理で上りが取れないわけだ。久方ぶりにスピンアウトしたわけだ。元々、スピンアウトしまくるのでひとサイズ大きめのフィンを購入したという経緯がある。
納得していつものフィンに換えた。
それでアウトにでた。戻ってきた。風下に着岸した……。
——原因はフィンじゃなかったの?
何がショックだったか、といえば、フィンを換えたとたん、水が粘るように感じたことだ。それだけ抵抗になっているということじゃないか。いつもなら40km/hをこえることすらめずらしいのに、今日は何度か、こえているのはそのせいかもしれない。
結局、ブームの高さを変えたことによってすこし状況はましになったが——結局、最後まで風下に着岸しつづけた。
風はまだ、吹いているし、コンディション的にも充分だった。
山の陰にはいったのに、風が暖かいため、すこしも寒くなかった。水温も高い。まだ、乗れる——しかし。
もうこちらがガス欠寸前だった。