2012年7月16日月曜日

P.W. シンガー「子ども兵の戦争」


P.W. シンガー「子ども兵の戦争」

 読んでいるうちにどんどん、憂鬱になってしまった。
 日常生活でイライラしてしまうほど。行動ファイナンスでいう「アンカリング」の効果だろうか。子ども兵というものが存在するということはニュースなどで聞き知ってはいたが、その規模が想像を超えていた。たとえば、伊藤計劃「The Indifference Engine」の中に子ども兵をモチーフにした中編があるのだけれど――たぶん、本書を参照していると思うのだけれど、現実の方がはるかに想像を超えている。ラストで裏返しのハッピーエンドになっていることもあるのだろうが。

 それにしても資源がない国というのはある意味、幸運なことなのかもしれないな、と思う。