2020年6月10日水曜日

適当に生きてきたツケを適当に払う

 老後のことを今さら、考えてもしかたないのだけれど。
 そもそもこの年まで生きるとは思ってなかった。十代のころには二十前に、死ぬと信じていたし、二十代にはまさか、三十まで生きることはないだろう、と。
 なので適当に生きていたら、四十もこえて、いまや六十目前じゃないか。
 しまった。
 もしかしたらおれは死なないんじゃないか?

 なーんも考えてないぞ。

 とりあえず、あと何年ある?
 厚生労働省の平均余命の 資料を見ると、きっちりした区切りにはいないが、だいたい24、5年というところ。
 25年。——予想以上に長い。
 仮に年間の生活費が250万すると、6250万円……。
 あるかっ、そんな金。

 だいたい、25年も何をするというんだ。好奇心も体力も脳みそも衰えたこの状態で。
 ひたすら茫漠とした無為の日々になるだろう——いや、待てよ。それも悪くないかも。
 今までも無為な日々だったわけだし。

 結局、どんな死に方をするのか、わからないのが問題なんだよなぁ。
 痛みと苦しみのない死に方を望んだとしてもそうなるとはかぎらないし。
 そうなると、今までどおり、いきあたりばったり。
 適当。
 そうなる。