綾辻行人「奇面館の殺人」(上)
綾辻行人「奇面館の殺人」(下)
タイトルを見るたび、一堂零の顔が浮かんでしかたなかった。
「奇面組の殺人」と読んでしまっていたのである。
それが読了後、「奇想館の殺人」と読みかえてしまうようになってしまった。それくらい唖然とするシチュエーションに満ちていた。
綾辻行人「奇面館の殺人」(上)
綾辻行人「奇面館の殺人」(下)
タイトルを見るたび、一堂零の顔が浮かんでしかたなかった。
「奇面組の殺人」と読んでしまっていたのである。
それが読了後、「奇想館の殺人」と読みかえてしまうようになってしまった。それくらい唖然とするシチュエーションに満ちていた。
たしか三軒茶屋の映画館だったと思う。クエンティン・タランティーノ監督「レザボア・ドッグス」を観たのは。何の予備知識もなく、たまたまだった。
すんげー、おもしろかった。
そのあと、「パルプフィクション」が話題になったときにはじめて監督の名前を認識した。おそろしいことに「パルプフィクション」を観なおしたとき、ティム・ロスがでていたんだ、と驚いたのだが、「レザボア・ドックス」にもでていた(「パルプフィクション」のときよりさらに若い)。しかもクエンティン・タランティーノ自身も出演している(ほかにも両方にでている役者がいるし、「KILL BILL」にでている人もいる)。
それにしても「レザボア」ってハードボイルドな音だなぁ、と思って調べてみたら「ため池/貯水池」という意味だった。すると、「reservoir dogs」というのは「池で溺れている犬たち」ぐらいの意味かもしれない。
笠井潔「オイディプス症候群」を読んでいる途中で、あ、これって綾辻行人「十角館の殺人」なのか、と。まだ、未読だったのけれど、笠井潔の評論の中で綾辻行人「十角館の殺人」をあつかったものがあって、その内容をうかがわせた。
いかん、読んでねえや。
というわけで、読んだ。
一気読み。
ネタは笠井潔の評論である程度、わかっていたのに、ある章の最後の一行には鳥肌が立ってしまった。
すごいなぁ。
山本弘「翼を持つ少女 BISビブリオバトル部」
山本弘「幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部」
いやぁ、むちゃくちゃおもしろかったぁ。
実は「幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部」を読んでいる途中で、あれ、これってシリーズ二作目じゃね? と気づいて——あまりにおもしろかったので「翼を持つ少女 BISビブリオバトル部」もいつか、読もう、と思っていてようやく読み終えることができた。ようやく、といっても一気読み。しかも二度目。最初に読んだとき、あまりにもおもしろくてかなり飛ばし読みしていたのであらためて日をおいて読み直したというわけ。なのにまた、一気読みしてしまった。
どんだけおもしろいんだか。
荒木飛呂彦が「荒木飛呂彦の漫画術」の中で、「読者は(作品の)世界観にひたりたい」といっていて、そうなのかなぁと思っていただけれど、「BISビブリオバトル部」はまさにそのような作品だった。ああ、いつまでも読み続けていたい、と。
それにしても巻末の参考資料リストをながめていると、中高校のとき、本屋や文庫本の既刊リストで読みたくてながめていたタイトルがけっこうあって読書欲を刺激されてしまう。