あれ、これって「深夜プラス1」が原作だっけ。
何しろ、ナンバースリーだの、ナンバーワンだのとでてくるし、主人公が依頼された仕事は車で要人を護衛しながら運ぶことだ。その上、相棒はアル中、とくる。使っている拳銃も「深夜プラス1」の主人公と同じモーゼル・ミリタリーだし。しかもショルダーストックつき。
アクション・シークエンスもそっくりなシーンがある。
両側が切り立った崖で襲撃され、崖の上の敵をモーゼルで撃ち返すシーンとか、トーチカにいる敵を倒すため、忍びより火をつけるシーンとか——あれえ、やっぱり「深夜プラス1」っぽいよなぁ。
ただしそれも最初の三分の一までで、真理アンヌと宍戸錠が出会ってからは全然、ちがってしまうが——。
それでも気になって調べてみると、ギャビン・ライアル「深夜プラス1」の邦訳は1967年。「殺しの烙印」の公開は1967年6月15日。
うーむ微妙……。イギリスでの出版は1965年なのだが。