時刻 | 帆走時間 | 帆走距離 | 最高速 | 平均時速 |
---|---|---|---|---|
11:42-11:59 | 16分 | 2.07km | 47.69 | 7.64 |
12:00-12:35 | 34分 | 5.68km | 45.39 | 9.74 |
12:54-13:10 | 16分 | 1.04km | 29.54 | 3.74 |
13:34-14:18 | 43分 | 9.22km | 43.89 | 12.77 |
14:36-15:15 | 38分 | 8.97km | 46.57 | 13.91 |
16:21-17:01 | 40分 | 3.90km | 43.55 | 5.82 |
予兆はあった、というべきか、ただの愚か者だったというべきか。
ジョイントはファイバースパーとチノックの二個、持っているのだが、だいぶん痛んできているファイバースパーを今日は使うことにした。軸の金属部分がちょっと浮いてきていて折れそうな予感が以前からしていたのだ。どうせ壊れるなら海ではなく、本栖湖の方が安全だろう。それでフラグが立ったのかもしれない。
アウトでジョイントが壊れた。
しかも軸ではなく、ラバーとカップをつなぐ、ネジが折れ、ジョイントが壊れた場合、一時的にセイルとボードをつなぐシートまで切れた。セイルとボードがバラバラになる。13:01のことである(GPS調べ)。セイラー、つまりおれはセイルとともにある。ボードは風下へ流れていく。
やばい。
一瞬で判断してセイルをはなし、ボードを泳いで追いかけた。ひさびさに死ぬか、と思ったが、それはあまかった。なんとか、ボードに追いつき、セイルのところまでボードを引いて泳ぎつく。さてどうしようか。通りすがりのフリースタイラーが声をかけてくれた。言葉に甘えてセイルとハーネス(合計二往復してもらった)を浜まで引いていってもらった。
その節はどうもありがとうございました。ココナッツボーイのロゴをつけた方。<(_ _)>ペコッ
そのあとはボードとともに浜まで泳いだ。ボードの上に乗ってパドリングしていたのだが、ひとつ左肩が五十肩でうまく回らない。ふたつ、けっこう風が吹いていて横波(小さいのだが)の影響ですぐにひっくり返されてしまう(海の方がましだったかも、とまじで思った)。おかげでたっぷりと本栖湖の水を飲むはめになった。
それはあとに影響した。
便意である。
ジョイントを交換してからも風はぶんぶん、吹いていた。かなりガスティだったが。5.7なのにオーバーセイルで5.3にセイルをかえようか、と思ったほど。スラローマーが裏風をくらって激沈するぐらいだった。
一時間ほどセイリングしたが、腹具合が微妙な感じだ。
我慢できそうな、急にやばくなりそうな。
15:15にいったんあがり、セミドライを脱ぎ、服に着替えてトイレへ行った。風は十分、吹いている。一番、おいしい時間かもしれない。トイレに向かいながら腹が落ち着いていたこともあって——後悔していた。
きっとおれのことだ。濡れたセミドライを着なおすなんてことはしないにちがいない。ああ。
ところがFUNビーチにもどったところ、風はさらに安定して吹いているように見えた。めずらしく、迷うことなく、セミドライを着て湖にでた。
トイレに行ってよかったと思ったのはそのあとのことだ。
アウトで完全に風がなくなった。セイルアップもできなかった。タイミング悪すぎだろっ、自分。本日、二度目の漂流かっ。三十分ほど、ただよっていたような気がしたが、実際には十分ぐらいだったらしい(16:33-16:42)。調べてみると、86mも風下に流されていた。
ふたたび、はいりはじめたブローに助けられ、ビーチにもどった。
片付けをしているとき、フリースタイラーがボードを片手で持つのを見たのだが、なんと前ストラップをつかんで簡単に抱えていた。何を驚いたか、って前ストラップしかもってなかった——つまりボードの重心がそのあたりにあるということだ。
道理で、と思った。
フリースタイルでボードがくるくる回るわけだ……。