2010年12月29日水曜日

馬券の回収率についてなど

 競馬のテラ銭は通常なら25%、単勝式なら20%と聞いていた。
 これは単純に馬券を買いつづければ、回収率がその割合に収束するということでもある。これはどんなギャンブルでもそうだろう。勝つための方式が存在しないかぎり。
 パチンコなどのテラ銭はその店の心積もり次第だろうが、競馬では法律でその割合が定められている。それが25%であり、20%だという。競馬法のわけのわからない文章を眠くなりながら読んでみて25%という数字はどこにもなかった。ついでにいうなら単勝式および複勝式にたいする特別な還付という項目もぼくは見つけ出すことができなかった。結局、直接的な25%という数字はなく、ちょっと複雑な数式を読み解いてみると、だいたい、25%ということになるらしい。ぼくがざっくり計算してみたら73.8%ぐらいだった。
 眩暈がするような数値だ。
 こんな不利なギャンブルを毎週、やっているか、と思うと吐き気すら覚える。
 ちなみに競馬法には次のような項目もある。

競馬法
第10条 払戻金を交付する場合において、前3条の規定によつて算出した金額に1円未満の端数があるときは、その端数は、これを切り捨てる。
2 前項の端数切捨によつて生じた金額は、日本中央競馬会の収入とする。

 いわゆる端数効果である。
 当たり前だが、これは確実に回収率を下げる役割を果すことになる。これってどのくらいなのだろう……。これ次第で毎年の回収率はかわるはずだ。
 単勝について調べてみた。

 全レースの全通り全頭の勝ち馬のオッズの総計 ÷ 出頭総数

 これで単勝の回収率がでるはずだ。これはいわゆるテラ銭の率に収束するはずなのだから――その差が端数分ということになる。JRAが嘘をついていなければ。
 次がその結果。


出頭総数オッズ総計回収率
20014711634276.60.72749
20024867135926.90.73816
20034744235552.00.74938
20044730932783.30.69296
20054770234514.60.72355
20064874935580.20.72987
20074854735829.40.73804
20084990936466.30.73066
20094952935107.10.70882
20104960035027.20.70619


 ええっ、てなもんである。
 去年、今年は回収率はだいたい70%。これはテラ銭が30%ということを意味している。なんだ、これは。おれが競馬を再開したからか? それにしても端数効果5%とは……。どんだけ馬券購入者の財布からぶんとっているんだよ……。

 そして、この結果を見ると、単勝式のテラ銭は20%というのは都市伝説かなにかだったらしい。

2010年12月23日木曜日

かつて住んでいた街

 大学生だったのはもう二十年以上も前のことだ。
 当時――卒業したばかりのころは四年間はずいぶんと長かったように感じていたけれど、今にしてみれば、五十年近く生きてしまうと、一瞬だったような気がする。ほとんど思い出すこともない。
 それがふと、その街のことを思い出したのは知り合いの名前を思い出したからだった。あのころ、友だちとよく行っていたスナックはどうなっているのだろうか……。Googleのストリートビューでそこをたずねてみた。ところがマップで見ても当時、住んでいた場所もわからない。
 もちろんストリートビューに映しだされる光景は当時とは全然、ちがう。
 記憶とも一致しない。
 ストリートビュー上でうろうろとさまよい、行ったり来たりしているうちにかつて自分が住んでいたアパートの場所を見つけた。たしか、このあたり――先に見つけていた友人が住んでいたあたりはすっかりかわってしまい、アパート自体が消えてしまっていたのだが、ぼくが一年だけ住んでいたアパートはまだ、存在していた。当時ですら築二十年という古いアパートだったのだが。
 それから二十年以上、たっているにもかかわらず、同じ古いたたずまいをストリートビューに見せていた。
 驚き、唖然とし、ほんのすこしだけおぞましい気がした。

2010年12月6日月曜日

SSD換装2

シー・エフ・デー販売 WJ3シリーズ2.5インチSATA接続SSD DRAM搭載(DDR2-128MB) JM612コントローラー Trimコマンド&NCQ 対応CSSD-SM128WJ3

 かつてはパドック第一主義だった。
 パドックを見ずして馬券を買うなかれ。それを主義としていた。それなのに鞍替えしたのは一にも二にも勝てなかったからだ。瞬間的には天才じゃないか、と思うことはあってもトータルだと容赦なく負けつづけていた。
 年間での回収率はいいときで約83%という体たらくだった。
 馬券を買うのを止めては復活してあいかわらず負けていた。
 パドックへ行くのを完全に止めたのはちょっとした思いつきからだった――もしかしたら予想ソフトをつくったら浮くのはではないか、と。馬券をはじめたころ、スーパーパドックのスピード指数である買い方で浮くと思い、百万をぶちこんですべてすってしまったことがある。しかし、それは毎回、一万ずつだったため、試行回数がすくなかったためではないか……。
 一年、つづけてみれば、浮いたのでは?
 当時はまだ、自分には馬を見る目があると信じていたころだったのでロジックを捨てるの躊躇はなかった。しかし、今、手元にスーパーパドックはなく、自分でスピード指数を計算するしかない。
 いろいろと試行錯誤をくりかえし、プログラムを作成した。
 それを一年、試してみようと、今まさに試みているところなのだが、問題がひとつあった。
 計算に時間がかかるのである。
 ファンがわんわん、唸り、パソコンは一生懸命、計算してくれているのだが。
 それがすこしでも速くなるのではないか、と思いついたのが、パソコンのSSD換装である。ノートブックの方ですでにSSD換装していたのだが、デスクトップでもやれば、多少なりとも計算時間が短縮できるのではないか――。
 なぜなら頻繁にディスクアクセスを繰り返していることは自明のように思えたからだ。もっとも計算をがんがんやっている部分もかなり重く、そこがボトルネックになっているようにも思えた。
 換装のやり方は前回で承知している。
 あとはいろいろと物を載せているデスクトップの本体を引っ張り出して蓋を開いてみるだけである。苦労するだろうなぁ。中は埃だらけなんだろうなぁ、と懸念しつつ、作業してみて――一日かかると思っていたのに、一時間ほどで済んでしまった。これには自分でも驚いた。DELLのパソコンだったのだが、マニュアルがネット上にあり、しかもネジを外す必要もなく、ハードディスクを取り外すことができた。
 さっそくFireFoxを動かしてみてちょっと感動してしまった。軽いのである。今まで重くてじっと待つことも多かったのに。ハードディスクの容量は50Gほど、すくなくなってしまったが、これならOKだ。
 あとは競馬の予想である。
 そんなことで的中率が上昇するわけでないことはわかっている。
 プログラムを走らせてみてやはり、と思った。
 ほとんどかわらない。
 一生懸命、考えてくれているのだが、処理時間は体感としてはかわらない。

 ああ、やはりという気分だ。
 ただ、一点、いいこともあった。ファンがほとんど回らないのだ。かつてはうなりつづけていたのに。もっともおかげで計算が終わったかどうかがすぐにはわからなくなってしまったが。